FRM/FRM2/FRM3 (フットウェルモジュール)の故障について【後編】

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こんにちは。
埼玉県三芳町・所沢・ふじみ野・川越のBMWのE系に力を入れているMercuryです。

今回は巷で話題のE9x系・E8x系・E7x系・R56系のFRM(フットウェルモジュール)の故障について。の後編です。

後編は事実と当方の推測が入り混じる為、鵜呑みにせずこの推測が正解に近いのかどうなのか、ご自身の頭でしっかり判断してください。そして、このブログの内容はあくまで事実と起こっている事象から当方が推測した内容で記載していますので、間違っていた場合、間違った情報が広まるのを防ぐためトライバックとか転記とかURLでリンクとかは一切しないでください。

前編からの続きですので、前編を読んでない方は先に前編を読んでください。前編同様にパターン1のFRMのハード的な故障についての話ではないので、その点もご注意ください。

では早速スタート。

FRM故障の発生パターンは大きく3つ

①診断機によるコンピューター診断、及びそれに付随する作業
②プログラミング(コーディング含む)
③FRMのバッテリーラインの遮断(※)
※バッテリー交換・バッテリー上がり・エアバッグや電装系作業時にバッテリーターミナルを外す・FRMの電源ヒューズが抜かれる/切れるなど。

この3つの状態に共通するFRMの動作があります。

それは…

再起動(Reboot)

上記の作業には全て、モジュールのリブートが発生します。リブート動作後にFRMが死ぬって。。。

それはつまり・・・
リブート指令が入り、リブートできずにFRMがブリック。(イメージ的にBIOS内のブートセクタが壊れてWindowsが起動できない状態)

これでネットによくある死んだFRMの出来上がり。
という流れかと。

ブリックすると

フェールセーフの観点から、夜間に壊れても自走でどうにか最寄りのディーラーまで行けるように、ヘッドライトON的なリンプモード(ハード制御)で動作し、“ライト装置異常”の赤い警告がでたりします。

ネット情報に出てくるバッテリー交換の際にバックアップ電源を使わなかったから。とかいう理由ではないです。対象車両がバッテリー交換でFRMがブリックしたのであれば、例えば過去に戻ってやり直せたとして、バックアップ電源使ってバッテリー交換(バックアップ電源使っていれば車両的には電源遮断はされないのでリブートしない)してそこは逃れたとしても、交換後の作業であるバッテリー交換情報の登録作業をする際に診断機繋いだらブリックします(笑)

で、予想される原因は…

BMW社が指摘している互換性に問題がある状態の車両をある程度期間使用したことにより、FRMのMCUローカルメモリ領域にあるブートセクタにエラーや損傷の発生を引き起こす。ブートセクタが破損したことにより再起動不能となり、再起動動作が起こるちょっとした作業(↑の代表的な3つ作業)をしただけでFRMが壊れる。

というのが推定される原因。

当店では作業でブリックしが事はなく、ネットにある故障事例のみですので原因は推測の域を出ないのですが、過去の事象やリカバリー方法、BMW社から提示されている原因などから推測すると、こんな感じが個人的に一番しっくりきますし、発生した故障の状態、色々な人が○○したら壊れた。という情報や、修理方法などの事象に合致するかな。

そして、作業前の状態においては、すでにブートセクタに異常が起こりつつあるのか、すでに起こっているのかどうかはわからない。というかなりの爆弾。

早い話、ババ抜きで誰がババを抜くか!!という状態です。
だから、確率どうこうではなく、FRM搭載車は壊れやすい。という事実を元に作業しない。と断っちゃう業者さんも出てきたのでしょうね。ババ引いて壊れたらクレーム言われて保証しろとかごねられるし、数千円の作業して、数万円の修理費。ってバカらしいですからね。それだったら、初めから作業受けません。となるか、免責事項として納得いただいてからの作業となるのが普通ですよね。

じゃあ、どうやってブリックしたFRMを復活させるか・・・。

FRMも1つの小さなパソコンです。
BIOSが起動しないパソコンを修理するのと同じようにROMに直接プログラムを書きこむ作業が必要です。

FRMを車両から取り外し、カバーを開けて基盤に配線繋いで直接データを書き込む必要があります。幸い、FRM3にはリカバリー領域があるのでそこからデータを吸い出して、データ変換→必要な領域に書きこみ。で基本的には復活します。この領域は車修理ではなく、パソコン修理とかそんな感じの領域です。なので、そういった系が得意ですでにツールをお持ちのオーナーさんはDIYで十分修理可能です^^

ツール(違う事に使ってたw)もありますし、やり方は知っていますが、実際にブリックしたFRM3には出くわしたことないので、そのうち誰か実験台になってくださいww

ただし、FRM/FRM2にはFRM3のような本体にバックアップ領域はないので、復活用のデータを自己生成できず、頑張ればFRM3のように現物復旧できますが、基本的にはモジュール交換しか手法はないと思ってもらっておいた方が良いです。うちも全てのFRM1/2のDMPを持っている訳ではないので…。

じゃあ、なんで通常運行時、例えば一晩おいて朝エンジンかけてもFRM故障が起きないのか。

それは…

おっと、また長くなってしまったので、該当車両をお持ちの方で気になる方はご依頼された作業の際にでも質問してください。

お答えします^^

それ以外では面倒くさいので一切対応しませんので、この件についての問い合わせはしないでください。無視します。

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